加齢に伴う
変化

食事編

高齢者になると
このようなことが
可能性として
考えられます。

いつまでも食事を楽しみ、
健康を維持するためには、
加齢とともに起きる変化や
状況にあった食生活を
工夫していくことが大切です。
それでは高齢者になると、
どのような食生活の変化が
考えられるのかを
見ていきましょう。

  • Case1

    固いものが食べにくくなる。

    歯が弱くなったり、入れ歯のため、固いものが食べづらくなります。噛む力が若い頃の1/3から1/4になるとも言われています。

  • Case2

    脱水症状を起こしやすくなる。

    のどの渇きに鈍くなり、脱水症状になりやすくなります。トイレを気にして水分摂取を控える人もいるようです。

  • Case3

    むせやすくなる。

    飲み込む力が弱くなり、のどにつかえやすくなります。

  • Case4

    パサパサしたものが食べにくくなる。

    唾液の分泌量が減少し、パンなどの乾燥した食べものが喉につまりやすくなります。

  • Case5

    濃い味付けを好むようになる。

    味覚が衰える傾向があり、濃い味付けを好むようになります。特に塩味と甘みを感じにくくなると言われています。

  • Case6

    食欲がなくなる。

    視力や聴覚の低下などにより、食欲が低下します。

  • Case7

    便秘になりやすくなる。

    腸の運動能力が低下し、消化機能が衰えることが原因のひとつと言われています。

  • Case8

    胃がもたれやすくなる。

    胃粘液の分泌が低下しやすくなるためです。膵液の分泌も加齢とともに低下しやすく、低下すると脂肪の消化・吸収力が弱くなります。

「おとしよりに喜ばれる食事」 杉橋啓子著/新企画出版社
「やさしくつくれる 家庭介護の食事 おいしく楽しく元気なくらし」西原修造・田中弥生 共著/日本医療企画

衛生編

高齢者になると
このようなことが
可能性として
考えられます。

加齢とともに生理機能が低下し、
肌や口腔内のトラブルが
起こりやすくなります。
そのままにしておくと
不衛生なだけでなく、
2次的な疾病に
つながることもあります。
高齢者になると身体に
どのような変化が考えられるのかを
見ていきましょう。

  • Case1

    口腔内のトラブルが発生しやすくなる。

    加齢とともに唾液の分泌量が少なくなり、細菌が繁殖しやすい状態になります。免疫力が低下し、歯周病や口内炎などを引き起こしやすくなります。

  • Case2

    口臭に悩まされるようになる。

    入れ歯を使用していると、食べ物のカスがたまりやすくなります。うがいや歯みがきが困難な人は、口腔内が不衛生な状態になりやすいので注意が必要です。

  • Case3

    皮膚がカサカサしてくる。

    皮膚の一番外側、角質層の保水機能が低下するからです。すねや腰回りは特にカサカサしやすい部位です。冬になると空気が乾燥するため、カサつきやすく、かゆみを感じることもあります。

  • Case4

    体臭が気になる。

    年齢とともに体臭が変化します。皮脂中に過酸化脂質の量が多くなり、加齢臭(ノネナール)が発生しやすくなるからです。加齢臭は年齢とともに増加します。

  • Case5

    免疫力が低下する。

    細菌などの影響を受け、感染症などにかかりやすくなります。年齢とともに、免疫力が低下するためです。