おいしく食事をすることは、生活機能を維持し、生きる意欲を高め、寝たきりを防ぐことにも繋がります。しかし、食欲が低下したり、噛む力、飲み込む力が落ちてくると「どうして食べてくれないの?」「具合が悪いのかな…」と不安な気持ちになることも。
ここでは、在宅介護の現場でよく寄せられる質問に、管理栄養士の髙﨑美幸先生がやさしく答えてくれます。普段の不安や疑問が晴れるQ&Aが見つかるかもしれません。
Q. 朝食を食べてくれないのですが…
A.「おはよう」の声かけが大切。
明るい声かけですっきり目覚めてから。
噛む力が低下している人は、起きがけでは特に体の機能や物を認知する力も低下しがち。「おはよう、朝ですよ」と声かけをして、カーテンを開けて太陽の光を感じてもらいましょう。 顔色はどうか?昨日と違ったことがないか?観察します。朝食はすっきり目覚めてから取りましょう。 献立はすぐにエネルギーに変わるごはんやパンなどの主食と、豆腐や卵など消化の良いたんぱく質食品をとりましょう。和食派の人は、不足しがちな乳製品を朝食につけるのがおすすめ。 歩ける方は、朝食を済ませてひと休みしたら、外出をしてメリハリのある生活を心がけましょう。
※献立一例
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Q.おやつはどんなものを?
A.栄養アップできるように工夫を
健康な人にとってのおやつは「楽しみ」であると同時に、高齢者にとってはエネルギーを補給したり、足りないものを補う「栄養アップ」にもなるように工夫しましょう。特に意識していただきたいのがたんぱく質。甘いものだけではなく、さば水煮缶を使ったサンドイッチは塩系おやつとしておすすめです。フルーツにはちみつをプラスするのもいいでしょう。食欲不振で食事があまりとれないときでも、氷菓のアイスやシャーベットなら食べてくれる方もいます。
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Q. 夕食はどんなことに気を配ればいいですか?
A.おいしく食べて明日の活力に!一緒に食べて会話をしながら変化に気づいて
高齢者に先に食事を済ませてもらいたいと思うかもしれませんが、1日の中で、ケアする家族と比較的ゆっくり向き合える時間帯が夜です。噛む力や飲み込む力が落ちていないか?せきが増えたり、ゼーゼーしたりしていないか?食事中に急に元気がなくなったりしていないか?気配りするという意味でも、同じ部屋で一緒に食事をしましょう。 夕食は高齢者にとって大きな楽しみです。献立の中で1品は同じ料理にすると、「この味つけどう?」など、会話も弾みます。 また、食べかすが残っていると肺炎を起こしやすくなります。寝る前にしっかり口腔ケアをしてください。
※献立一例
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Q.人が集まる日、どんな献立にすればいいの?
A.会話も笑顔もごちそう!みんなでワイワイ楽しく作る料理はいかが?
イベントがある日の献立は、色も香りも楽しめ、幅広い年齢の方に好まれるトマト煮やカレー味の料理がおすすめです。香りもよく五感も刺激されます。メインに魚やひき肉など食べやすい食材を選ぶことで、みんなで同じ料理を囲めます。 人が集まる日は、高齢者と一緒に料理をするチャンスです。できる範囲で準備に参加してもらいましょう。1品をひとりで最初から最後まで作るのは難しくても、包丁で材料を切る、電子レンジで温める、食器や箸を出して並べる、盛り付ける、配膳するなど、いろいろな作業があります。自分で用意した食事を食べることで、高齢者の自信の回復にもつながり、達成感が得られます。
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記事監修/髙﨑 美幸先生
医療法人財団松圓会東葛クリニック病院 医療技術部
管理栄養士・在宅栄養専門管理栄養士・臨床栄養師
栄養治療専門療法士(在宅専門療法士)
サルコペニア・フレイル指導士
