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サステナビリティ活動

フリーズドライ製造工程の温度を見直し、省エネ化を実現

2024.12.23

フリーズドライ製造工程の温度を見直し、省エネ化を実現

アサヒグループ食品には全国に7つの工場があります(2024年12月現在)。これらの工場では、製造工程の見直しや購入電力を100%再生可能エネルギーにするなど、CO2排出量の削減を目指した取り組みを行っています。

そのひとつである岡山工場では、主にみそ汁などのフリーズドライ食品を製造しています。フリーズドライの製造工程では凍結させた食材を乾燥させる工程があり、ここに多くのエネルギーを使用します。岡山工場では乾燥工程の設定温度を見直すことにより、エネルギー使用量を大幅に削減することに成功しました。

岡山工場

真空凍結乾燥機は乾燥庫とコールドトラップ、2つの部屋で構成されています。乾燥庫は真空状態になっており、棚状の加熱装置によって乾燥を行います。コールドトラップは冷凍機で冷やされた冷媒を利用して、乾燥庫で発生した蒸気を捕集します。乾燥庫では水蒸気が大量に発生するため、適切な真空状態を維持することを目的に多くの電力を使用して冷凍機を冷やし続け、水蒸気を回収する必要がありました。

真空凍結乾燥機

真空凍結乾燥機の内部構造

電力使用量を大幅に削減するためにまず検討したのは、コールドトラップの冷媒の温度を上げることです。しかし、単に冷媒の温度を上げるだけでは水蒸気が充満してしまい、適切な真空状態が作れないため、同時に乾燥庫の温度を下げることにしました。品質を保ち、かつ製造時間の延長を最低限に抑えるためには、温度のバランスをうまくとる必要があります。

担当したメンバーたちは、2年ほどかけて試行錯誤し、やっと最適な温度のバランスを見出すことができました。2024年上半期の電力使用量は前年同期に比べて約9%の削減を達成しています。また、乾燥庫の温度上昇を抑えたことで製品にかかる熱が緩やかになり、結果的に外観の不良が減少するなど、品質面においても良い効果を出すことができました。

岡山工場をはじめとするアサヒグループ食品の工場は、これからもCO2排出量の削減など環境負荷低減に向けた取り組みを進め、事業を通じた持続可能な社会の実現に貢献していきます。

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